出会いは衝撃的 （小説風。。）

ネットサーフィンの途中で偶然見つけた、
上地くんの世界一になったブログ。
私は「殿堂」と書かれたそのリンクを、
期待を膨らませながらクリックした。

最初に目に飛び込んできたのは、
青い空と、大きな野球のボールのと、
「神」「児」「遊」「助」の文字。

―なるほど･･･。「かみじゆうすけ」か。

そんなことに感心しながら、
次に目がいったのは上地くんの顔写真。
画面をゆっくりスクロールさせ、
まずはプロフィールを読んでみることにした。

―あれ？同い年じゃん。

同い年だと分かったとたん、
勝手に親近感を覚えてしまうから不思議だ。
そっかそっか～なんて少しにやけながら、
最新の記事を読み始めた。

記事を読んでみてびっくりしたのは、予想外に長文だったこと。
そして携帯で更新してるんだろうな～っていうのが分かる、
文章と文章の間の「間」。
この「間」がまた心地よく、とても読みやすい。
彼の世界というか、彼の持ってる空気を感じられる、
いい文章だと思った。

―へぇー。こんな文章を書くんだぁ。

自分のことを「オイラ」と言ったり、顔文字を使ったり、
なんだかかわいくて、またさらに（勝手に）親近感を覚えた。

記事を読み終え、コメント欄の数字を見て驚いた。
コメント数4桁。

アクセス数でギネスに載るほどのブログだ。
コメント数4桁なんて普通なんだろうなぁ、とまたまた感心した。

―いつからこんなに人気があったんだろう。

私は最初から、記事を読んでみることにした。


最初の頃はまだ短文で、「間」もなく、コメント数も3桁台前半。
ブログ初心者だというのがよく分かり、
コメントのことを「メール」と言っているのがなんだか微笑ましかった。
まだ少しぎこちない感じもあったけど、
彼の文章にはやっぱりなにか惹きつけられるものがあった。

次から次へと記事を読んだ。
ほぼ毎日更新してるのにはかなり驚いた。
読み始めたら止まらない。
読めば読むほど、自分がどんどん
彼の世界に惹かれていくのが分かった。
時間も忘れて、ひたすら読み続けた。

泣いたり、笑ったり、元気をもらったり･･･。

気付いたら、なんだかすごくあったかい気持ちになっていた。
今なら自分も、誰かに幸せをあげられるような・・・。
そんなあったかくて、心地よい気分。

まさに「たんぽぽ」に癒されたあのときと同じだった。


―これだ・・・！

―上地雄輔ってすごい！！


人気の理由が分かった気がした。
みんなに愛されてる理由が分かった気がした。

彼には周りの人を元気にするパワーがある。
人を惹きつける何かを持ってる。

たくさん友達がいることも、
たくさんのファンに愛されてることも、
みんな彼が周りの人のことを大切に思ってるから。

私は目から鱗状態で、ひたすら彼の人柄の良さに感動した。
ひたすらひたすら感動して、
そのあとすぐに複雑な気持ちになった。

―同じだけ年を重ねてきてるのに、この差はなんだろう。

生きてきた世界は違うものの、人としてのこの差。

私は無償の愛を与えることはできない。
必ずなにかしら見返りを求めてしまう。

家事も育児も、家庭のために、子供のために、
無償の愛でやっているわけじゃない。

主婦としての、母親としての、そのお金にならない仕事の大変さを、
いつも誰かに分かって欲しいと思ってきた。

自分のやりたいことが満足にできないことを、
ずっと人のせいにしてきた。

そんな自分が嫌だった。

嫌だったけど、どうすることもできなかった。

愚痴をこぼすことでしか、自分の心を保てなかった。


だから悔しかった。

悔しくて悔しくて、負けたくないって思った。

「上地雄輔」に、負けたくない！って思った。

―こんな素敵な三十路がいるんだ！

って、老け込みがちだった自分に活をもらった気がした。

輝いてた頃の自分にもう一度戻りたいって思わせてくれた。

独身の頃のように自由に身動きはとれないけど、
育児をしながらでも、家事をしながらでも、

毎日を楽しく過ごせたらなって。
笑顔で過ごせたらなって。

そう思えるようになった。


毎日イライラするんじゃなくて、
ため息ばっかりついてるんじゃなくて、

まずは自分が笑顔になって、
家庭を、今の生活を、大事にできたらなって思った。

そしたらいい風が吹いてくる気がする。
もう一度輝ける気がする。

そう思った。


上地くんの歌声に癒されて、
上地くんの言葉に元気と勇気をもらって、
今まで踏み出せなかった一歩を、踏み出せる気がした。



「神児遊助」との出会いは、私にとって、
まさに衝撃的な出会いだったんです。



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タグ：神児遊助 上地雄輔 ギネス